中医学は東洋医学と別物だ
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中医学は東洋医学と別物だ

2021年04月11日(日)3:36 PM

 昨夜WEBセミナー「陰陽五行学説と中医アロマテラピー」1回目を行いました。本来、中医の学生たちは3ヶ月をかかっても完璧に理解できないかもしれない内容を2時間でお伝えしました。細かい部分が理解できないのは当然ですが、五行の全体図を把握するために重要なステップの一つです。

 

 最近、セミナーを準備するきっかけで、中医学は東洋医学と違うところをますます見つけました。例えば、昨夜の資料で中医学の「五悪」という概念は東洋医学の教えと違います。中医学の「黄帝内経」の《素問·宣明五気篇》:“五臓所悪:心悪熱,肺悪寒,肝悪風,脾悪湿,腎悪燥。”によると五悪は、肺対寒、腎対燥という関係ですが、しかし東洋医学の教えは反対です、肺対燥、腎対寒になっています。

 昨夜セミナーの後、FBグループでこの話を続けました。(https://www.jstage.jst.go.jp/…/13/1/13_1_13/_pdf/-char/ja)このリンクの資料は東洋医学の考えを記しましたが、簡潔にまとめると、陰陽五行説と黄帝内経(素問・霊枢)に書かれているものとは一致しない(矛盾を孕んでいる)ということらしいです。ここで述べている論者によれば「素問・霊枢の医学を陰陽五行説から発生したものの如くに解する考え方が起った原因は,一に直接に原典の正しい批判を行うことなく,後代の陰陽五行説理論で首尾一貫して解註した,全 元起,楊上善,王 泳以降の解釈書に毒されたものと考えられる。」と書いています。(まとめ内容は島田さつき先生により)

 

 中医学を勉強している私はそう考えています。

 中医学は科学ではなく、答えは一つではない。そして、陰陽という矛盾は同時に存在するので、陰と陽、背景が違うことによって見えた景色が違うのは当然です。
 五悪、理論上の考えは実用の結果と違う結論になるのもありえます。異なる体質と異なる生活環境は違う結論を生み出すことも考えられます。ですので、実用による結論として、中医学の教材と違う結果を認めます。
 しかし、中医学の教材として本来の情報を皆さんに知ってもらうべきだと思います。「黄帝内経」は紀元前700年頃から今まで中医学の経典として今の学生達はまだ学んでいます、知識として東洋医学を学ぶ人じゃなくて、中医学を学ぶ人達は五悪に対する認識が「黄帝内経」と一致すると思います。
 
 もう一つ、日本の漢方薬は中国の漢方薬と違います。当たり前の話ですが、両者が同じと勘違いをしている人が大勢いるかもしれません。
 例えば桂枝湯、麻黄湯、当帰四逆湯、三つの方剤とも桂枝が入っていますが、日本の漢方薬の成分を見れば分かる、使われているのは桂枝ではなくて桂皮です。もちろん桂枝でも桂皮でも身体を温める、散寒(寒邪を払う)効果があるけれど、やはり違います。桂枝の役目は経絡の寒邪を払うことです、一方、桂皮の作用は温中散寒、即ち消化器の寒邪を払うことです。桂枝と桂皮の標的器官が違います。そして製薬の方法も違います。中国の漢方薬は各薬剤の効能を完全に引き出すために、煎じる順番とタイミングが違いますが、日本の漢方薬は全部粉の状態にして、もしかしたら吸収しやすいためでしょう。
 
 諸々のことを考えて、中医学は東洋医学と違うものだと、最初からこの認識を持つべきでしょう。
 
 
 

 



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