中医学、道家思想の道について
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中医学、道家思想の道について

2021年02月23日(火)12:10 PM

「道家思想の道について」

 

其の一、形而上学の概念

 「黄帝内経」を勉強する時どうしても「易経」や「道徳経」や道家思想など哲学っぽい学問を避けることができません。3つの書物とも道家思想の価値観を伝えています。

 では、道家思想の道は何ですか?「易経」の言葉で解説すると、「形而上者謂之道、形而下者謂器」。すなわち道は形を超えて、その以上の存在であり、形のある物ではないです。一方、形而下の存在で、形のある物は器と呼ばれる。これは老子が書いた「道徳経」に記されている言葉「道可道,非常道。名可名,非常名。」と一致します。「道というものは説明することができるけれど、(形がないので)通常通りの方法で説明できません。中医学の五行(木、火、土、金、水)も同じ形のある具体的なものではなく、その者の様態を代表し、抽象的な概念です。所謂、道家思想の「道」は形態の形ではなく、「態」であり、中医学精、気、神の神(しん)です。

 

 ここで強調しなければいけないのは、中国道家思想の形而上学はアリストテレスの形而上学と違います。中国の形而上学は形があるかないかの話です。アリストテレスの形而上学は存在するかしないかの話です。存在する物は必ず形があると限らない。従って、中国の形而上学は哲学ではなく、衒学と呼ばれた方が妥当だと思う。そもそも哲学は本来日本語です。中身がわからない中国人達はそのまま使って、中国語でも同じ漢字を使っています。

 

其のニ、「道」と「器」の関係。

 道、法、術、器の概念は「道徳経」の精髄です。道は天道、真理であり、世界、宇宙を含む自然の法則であり、変えることができず、認識しかできないものです。法は規則、法則、方法論等人間が決めたものです。術は技術面で具体的な方法を指します。器は形のある道具、手段また物を指します。

 

 

 例えば東京からロシアへ行きます。日本から出発し、南に向かうか、北に向かうか、これは「道」です。ロシアの位置は東京の北側にある、一般的な話で、北に向かうべき。「法」はロシアまで行く経路を指します。東京から北海道まで移動し、その後北海道からロシアまで行くか、また東京から中国に入国し、中国を通ってロシアに行くか、これは「法」、即ちルートの話です。「術」は技術のことです。飛行機を操縦できるパイロットさんなら自ら飛行機を操縦してロシアまで飛ぶのが可能です。一般人なら電車で空港まで移動し、飛行機に乗ってロシアに行きます。運転が好きな人なら車でロシアまで移動しても構わない。それはその人の「術」次第です。最後「器」は具体的な道具、手段を指します。車で移動するか、飛行機で移動するかのことです。当然飛行機は車より効率的ですね。

 

 現代人は「道」より「器」を重視する傾向があるようです。40年前幼稚園の先生達はカード等紙を使って教えていましたが、今の幼稚園の先生達はPCや映像、インターネットを使って教えています。教える手段は昔よりかなり進んでいているけれど、もし先生教えた内容、所謂「道」が間違ったら、そのミスもウイルスのように迅速に広げてしまう。ということで、「道徳経」で「器」より「道」が大事だと論じました。

 



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